2018年3月30日金曜日

おすすめ絵本7



春ですね~😊
気がつけば2018年もあっという間に3ヶ月がすぎて、来月はもう新年度です!
相変わらずのんびりペースのブログですがこれからもお付き合いいただけたら幸いです。


先日、来月小学1年生になる甥っ子のお祝い会によんでもらいました。
皆にお祝いしてもらってニコニコ顔の甥っ子でしたが、夜 お布団の中で
「ほんとはね~雨っていう漢字が書けないからね~学校ちょっと不安なんだよ~」
とおどけながら打ち明け話をしてくれました。
可愛くておもわず笑ってしまいそうになったおばちゃんでしたが、本人は大真面目なので
私も大真面目の励ましをいっぱいして帰ってきました。

新1年生に限らず、新しい環境を目前にして、打明け話を抱えて過ごしている子どもは
きっとたくさんいるでしょう。
思えば私自身も子どもの頃新しい環境で友達を作るのが苦手で、どうやったら皆のように
自然に友達をつくれるんだろうと思っていました。


今回ご紹介する絵本はともだち作りの苦手なライオンのおはなし。
ペーパーバックのごく短いお話なのですが、子どもの頃気に入って繰り返し読んだ絵本です。


「ひとりぼっちのライオン」
作・絵:長野ひろかず



ひとりぼっちのライオンはさみしくてとてもともだちがほしいと思っています。
ある日ライオンは、出会った動物たちとともだちになろうと近づいていくのですが、そのやり方がちょっと独特で・・・

(――――――以下ネタバレ内容――――――)

やまあらしに出会ったライオンはやまあらしとともだちになろうとして、やまあらしの真似をして、たてがみをピンとたてて近づいていきました。
ひつじに出会った時はたてがみをひつじのようにチリチリにしてにっこりわらってみましたし、
シカに出会った時は体に白い模様をかいて頭には木の枝をさしてみたりもしました。
それもこれもどうしてもともだちがほしかったからです。
ところが やまあらしもひつじもシカも、一目散に逃げていってしまいました。
がっかりしたライオンは夕立に降られてびしょぬれになり、その晩もひとりぼっちで眠りにつきます。

やっぱり”ライオン”だからみんな逃げてしまうんだな~さみしいな・・・
と子ども心に思うのですが、お話は思わぬ展開に。
朝になると、逃げた動物たちが昨日自分たちを驚かせた変な生き物はいったいなんだったのだろうとこっそり確かめに戻ってきたのです。(ライオンかどうかはここでは関係なかったようです)
雨にあらわれて元の姿に戻ったライオンは昨日のわけを話します。
3びきはもう逃げません。
そして3びきはライオンとともだちになり、ライオンはひとりぼっちではなくなりました。


”誰かと友達になりたいときは、ありのまま話しかけてみよう”
そんなシンプルなヒントがじわじわと隠れているお話だと思います。

滑稽なライオンの姿に笑い、がっかりするライオンの姿に同情しながら、ぜひ子どもたちと一緒に読んでお話してみてください。